精神病院、虹精神病院のこと、2ヶ月間臨床実習でお世話になってました。 自分の実習先は、朝から夕方まで配属された病棟で放置(自由に過ごしてよい)される というやり方で、病棟をウロウロして自由に患者さんに接していたのです。 色々な出来事があり、2ヶ月が途方もなく長く感じられたある日、 誰かが「来てごらんよ、いいものが見えるよ」と声をかけてくれたのです。 外階段に出てみると、切り取られた狭い空に大きな虹がかかっていました。 「虹だ・・」「・・・・」 ちらほら集まってきた患者さんと皆で黙って虹をみました。 そのことが何だかとても象徴的な出来事として印象に残っています。 何十年と退院することが出来ない患者さん。 実習に行き詰っている自分。 いつここを出られるかも分からない患者さん。 時期が過ぎれば実習を終えて二度と戻らない自分。 それらの事に対して何の影響力もない虹。 虹を綺麗だと思う人間の心。 その場限りの共感。 |